中国ドラマを観ていると、女優さんの口の動きと音声が合わないように思える事がよくあるんだけど口パクなの??
あと同じ女優さんなのにドラマによって声が違う事もあったんだけど、どうしてだろう。。。
中国ドラマ”あるある”四天王の1つアルネ!!
なんでそうなのか説明するよ
中国ドラマでは吹替は当たり前のようになされています
アニメ以外で日本人が考える吹替と言えば外国語を日本語に吹替える程度でしょう
中国では音声を吹き替える事を”音声(目的語)を配る(動詞)”と表現して配音(pèiyīn・ペイイン)と言います
以下にどうしてこの”配音ペイイン”がおこなわれるのかみていきましょう
なぜ当然のように中国ドラマでは本人の声じゃないのか?
なぜ当然のように中国ドラマでは本人の声じゃないのか?に関しては理由がいくつも考えられますが主要な理由は3つあります
- 中国において公用語として定められた標準中国語を使わなければならないため
- 脚本にあるセリフの変更が撮影後にも頻繁にあるため
- プロの声優を使った方が能率・効率が良いため
共通語である中国語を使わなくてはならない
中国は国土が広く、方言や訛りの多さ複雑さも日本と比べ物になりません
日本人にとって比較的分かりやすい所で言うなら香港やマカオ、広東省で話されている広東語のように方言という範疇に入れるべきものか議論があるようなものもあります
つまり同じ中国人といえども場合によっては方言が違うと意思疎通が全くできない程なのです
そのため共通語と言われる普通話(pǔtōnghuà・プートンファ)というものが策定され、これを中国人は学ぶことになっているので大半の人は話すことができます
また、台湾人も台湾語の他に台湾華語(台湾国語)と言われる普通話に近い標準中国語を話す事が可能です
ですが、中国人にしろ台湾人にしろ第一言語たる方言による訛りは避けられません
そのため中国では時代劇に限らず現代劇でさえ吹替が当たり前になされます
上述したように中国語では吹替を配音といい、日本でいう声優のような専門の職業があります
一方で、共通語を違和感なく話す事ができる俳優は本人の声が使われる事もあります
例)如懿伝の主役である如懿役のジョウ・シュン(周迅)
脚本の事前に、撮影直前に、撮影後に変更になる事がある
中国において映画やドラマなどを制作するには事前に当局によって脚本などの内容が審査されます
それゆえその時の政策や時代情勢の変化などにより撮影前の段階でか許可が降りていた内容でも事後に不許可になり、変更を迫られる事がままあります。
そのため映像の撮影後にセリフ変更が出来なければ撮影をやり直すか、放送そのものが出来なくなる可能性が生じるので、アフレコとしてプロの声優により吹替を行うのがリスクヘッジになるのです
また、このようにアフレコが行われるのが普通なため監督や脚本家側でも細かくセリフの変更が行われることも一般的なようです
プロの声優を使った方が能率・効率が良いため
この理由は上記1、2の内容の延長のような話です
配音演員(ペイインイェンユェン・pèi yīn yǎn yuán)という職業が存在します
全数十話になることが当たり前の中国ドラマ制作では、上記1、2のような事があるため、このような音声のプロに任せた方が分業が成立し能率・効率が上がるのです